インスリン療法|川越町

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糖尿病Q&A

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インスリン療法

インスリン注射の種類とその働きについて教えてください。
私達本来のインスリン分泌は24時間一定の割合で少しずつ出ている「基礎分泌」と食後の血糖上昇に応じて勢いよく出る「追加分泌」の2つがあります。インスリン治療ではこれら2つの分泌で不足する分を注射で補うのがインスリン療法の基本です。以下にインスリン注射の種類と特徴について説明します。

追加分泌を補うインスリン

[1]超速効型

商品名 ノボラピッド注フレックスペン、ヒューマログ注ミリオンペン、アピドラ注ソロスターなど
無色透明で食直前に注射することが可能で注射後15分で効果が現れ、その効果は1時間で最大となり3~5時間続きます。私達の追加分泌パターンに最も似た製剤で各食直前3回の注射が一般的です。

[2]速効型

商品名 ノボリンR注フレックスペン、ヒューマリンR注ミリオペンなど
無色透明で食事の30分前に注射することが必要です。理由は注射後効果が現れるまでに30分程要するためです。効果が最大になる時間は超速効型とほぼ同じですが、持続時間は8時間あります。各食事30分前3回の注射が一般的です。

基礎分泌を補うインスリン

[3]中間型

商品名 ノボリンN注フレックスペン、ヒューマリンN注ミリオペンなど
白色懸濁製剤で注射後約1.5時間で効果が現れ、その効果は4~12時間で最大となり24時間続きます。1日1~2回の注射が一般的です。

[4]持効型

商品名 ランタス注ソロスター、レベミル注フレックスペンなど
無色透明で注射後1~2時間で効果が現れ、その効果は明らかなピークがなく24時間ほぼ一定に続きます。私達の基礎分泌パターンに最も似た製剤で1日1回の注射です。

上記の両者を組み合わせた混合インスリン

[5]混合型(1+2)

商品名 ノボラピッド30ミックス注フレックスペン、ヒューマログミックス25(or50)注ミリオンペン
白色懸濁製剤で[1]超速効型との混合のため食直前に注射可能です。それぞれの製剤の作用特徴を併せ持っています(2峰性)。
朝、夕食直前2回の注射が一般的です。商品名の数字は超速効型インスリンの混合割合(%)を表わしています。

[6]混合型(2+3)

商品名 ノボリン30R注フレックスペン、ヒューマリン3/7注ミリオペンなど
白色懸濁製剤で[2]速効型との混合のため食事の30分前に注射することが必要です。
朝、夕2回の注射が一般的です。商品名の数字は速効型インスリンの混合割合(%)や混合比(3対7)を表わしています。

以上のように、インスリン注射の方法としては一人一人のインスリン分泌状態に合わせて製剤や注射回数にいろいろな組合せがあります。詳しくは糖尿病専門医にご相談ください。 注意: 市販されているインスリン製剤にはインスリン注入器に装着して使用する「カートリッジ製剤」と「製剤+注入器一体型」の使い捨てタイプがあり、上記商品名は使い捨てタイプのみ示してあります。

インスリン療法
糖尿病ビジュアルガイド 石井 均
インスリンを注射する時の注意点を教えてください。
  • 注射前に混合型と中間型の白く濁ったインスリンはゆっくり大きく上下に数回振って均一に撹拌が必要です。それ以外のインスリンは液が透明なのでそのまま注射できます。
  • 注射針は極めて細いのでインスリン液注入後6~10秒程はそのまま針を抜かずに押し続けてください。
  • 針を抜いてから注射部位を揉まないでください。
  • 注射部位は腹部が一般的です。臍から2~3cm離して左右交互に場所を変えて注射してください。位置を変えないと皮膚が固くなりインスリンの吸収が悪くなります。
  • 使用開始(開封)までは冷蔵庫のドアの棚に保存し凍結に注意してください。一度凍結したものは使用できません。使用中のインスリンは直射日光を避け室内保存してください。また万一のために保管しているインスリンがありましたら有効期限に注意してください。
  • 使用済みの使い捨てインスリン注射器および注射針は受診先の医療機関で処分してもらってください。
  • 飛行機での旅行の際はインスリンを必ず機内に持ち込んでください。トランクなど荷物として預けると凍結や紛失の恐れがあります。
インスリン注射を打ち忘れた時や、体調が悪く食事が食べられない時はどうしたら良いですか?
注射を打ち忘れた時は使用しているインスリンの種類や、注射を忘れて経過した時間、現在の糖尿病コントロール状態で対処が異なります。あらかじめ主治医に相談しておくと共に、迷うときは必ず連絡する事が大切です。超速効型やそれを含む混合型インスリンは食事中や食後に思い出して注射をしても同じ効果が期待できます。また体調を崩して発熱した時や消化器症状の強い時など食べられないからとインスリン注射を中断すると著しい高血糖やケトアシドーシス状態(*)となる危険性があります。特に基礎インスリン分泌のない1型糖尿病の方は中間型や持効型インスリン注射を自己判断で絶対に中止してはいけません。口あたりのよい甘い物や果物、水分を摂り自己血糖測定をして主治医に連絡を取りましょう。 * ケトアシドーシス:著しいインスリン不足と脱水によって起こる意識障害です。
糖尿病の初期治療としてインスリン注射をすると血糖コントロールが改善し、その結果インスリン注射をやめられるというのはホントですか?
ホントです。血糖値が上昇すると膵臓はインスリンを大量に分泌して血糖値を下げようとします。
しかし、慢性的な高血糖が続くと始めはインスリンを大量に分泌していた膵臓もやがて疲れてインスリンの分泌も低下してきます。こうなるとますます高血糖となり、この悪循環を高血糖毒性と言います。陥りやすい状況としては糖尿病と知らず高血糖が続いている時、あるいはお薬(主にSU薬)を服用しているからと安心(油断)して食事や運動療法を十分に行わず高血糖が改善していないときです。

この悪循環を断ち切るために各食後の高血糖状態に対し超速効型インスリン注射を使用して確実に血糖値を下げ、疲れていた膵臓を休ませます。その結果、治療前よりインスリンの分泌が回復するためインスリン注射を止めることができるのです。インスリン注射と聞くと「最後の治療」という印象が強いですが、むしろ糖尿病を悪化させないために始める治療法と言えます。
インスリン治療は高血糖の悪影響を減らし、膵臓を休息させる
糖尿病ビジュアルガイド 石井 均
自己血糖測定は1日のうちいつ行うのが良いですか?
決まった法則はありませんが、朝食前血糖は血糖コントロール状態の指標となり大切です。
また、インスリン導入直後の方や血糖コントロールが不良でインスリンの種類や注射量を変更しなくてはならない方は、各食前食後と就寝前の計7回のデータが今後の治療方針を決めるうえで重要です。このこととは別に「低血糖かな?」と感じた時はその都度測定してください。
これらの測定値は「血糖自己管理ノート」に記録し診察時にお見せください。